北海道での鉄研合宿は、運転体験ができる「陸別」へ
北海道は、本州に住む鉄道ファンにとって憧れの地。
たくさんの大学の鉄道研究会が、毎年合宿にて北海道を訪れます。
鉄研合宿の定番は貸切列車ですが、JRはハードルが高く現実的なのは路面電車…
そんな北海道にて、気動車の運転体験ができることはご存知ですか?
気動車の運転体験ができるのは、十勝地方北部の「陸別町」です。
北大鉄研の会員で、この陸別町に2泊3日で滞在*1してきました!
体験している様子・陸別への行き方をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
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もくじ
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1.陸別町ってどこ?
陸別町は、十勝地方の北端に位置する町です。
盆地のため気温の年較差が大きく、冬は “日本一寒い町” として知られています。
2.なぜ陸別に鉄道が?
網走への鉄道として建設され、石北本線に役目を譲った国鉄池北線(池田~北見)。
国鉄末期に第3セクターの「ちほく高原鉄道ふるさと銀河線」となったものの、利用客低迷が原因で2006年に廃線されます。
他に公共交通機関のない陸別町は、最後まで銀河線存続を求めていました。
そして廃線後も、陸別駅周辺の鉄路を残して気動車を動態保存することにしたのです。
3.運転体験の様子
何といっても目玉の運転体験。
綺麗✨に整備された気動車を、自分の手で動かすことができます!
踏切では一時停止して、警笛を鳴らしてまた動かします。
気動車は独特のブレーキ具合があります。
電車のシミュレーターではこの感覚は味わえません!
Lコースでは、指導員の方から床下についての説明も受けられます!
短いコースでも、元運転士の指導員の方にマンツーマンで操作を教えて頂けます。
他の会員が運転しているときは前面展望も楽しめます。
方向幕はくるくると手動で回りました。
ここでしか味わえない体験で、やり応えバツグン!
Lコースは80分で20,000円、Sコースは構内2往復で2,000円です。
複数人で事前予約すれば貸切運行にもできるようです。
Lコースを習得すると次回は陸別駅を飛び出して本線走行をする権利も…!
4.コテージ宿泊
陸別町営のコテージは清潔感があり快適に宿泊できます。
ツイン部屋×2や和室のほか、棟によってはロフトもあります。
食器等も備わっており、大人数で夕食を自炊・BBQすることができます。
お風呂ではタオルが用意されており、サウナもあります。(シャンプー・石鹸なし)
お値段は6人用で18,000~20,000円、10人用で30,000円。
広々としたコテージで、一人あたり3000円ほどで泊まれるのが魅力です。
コテージから丘をのぼると、「銀河の森天文台」があります。
陸別は肉眼でも満天の星空を楽しむことができますが、望遠鏡を覗くと惑星や星雲を天体観測することができます!
夜遅くまで開館*2しているので、夕食後にも見に行くことができます。
5.レンタカーでの寄り道
札幌・旭川からレンタカーを使えば、鉄道では行きにくい観光地もめぐることができます。
美瑛・富良野では美しい開墾風景やラベンダーを見ることができます。
十勝では、縁起のよさから有名になった広尾線の「幸福駅」「愛国駅」に行けます。
陸別町内では、牧場の景色が広がる「トマム」地区を走ることができます。
道内は交通量が少ない広い一本道がつづき、ドライブに適した土地なのです。
6.鉄道・バスでの行き方
鉄道研究会で合宿する場合、レンタカーを使わずに鉄道で行きたいと考える場合もあるでしょう。
安く移動するために普通列車乗り放題のきっぷ(青春18きっぷ・北海道東日本パス)で移動することも多いかと思いますが、北海道で気になるのは列車の乗り継ぎです。
2018年9月現在のモデルコースを組みましたので、参考にしてください。
ゆき(札幌➡陸別)
札幌・旭川から富良野へ向かうと、代行バス*3で新得へ抜けることができます。
帯広にて時間に余裕がありますから、豚丼の駅弁で遅めの昼食も取れます。
帯広もしくは池田から十勝バス*4に乗車して陸別まで向かいましょう。
終点は運転体験施設である陸別駅前です。コテージへはタクシー等で移動になります。
石北本線経由では、特快きたみ*5では不向きなため、特急乗車が必要になります。
かえり(陸別➡札幌)
※今年3月のダイヤ改正で、石北線の遠軽16時35分発旭川行き普通列車は旭川19時50分着となっている。
午前中に運転体験が終わる場合は、北見バス*6で北見へどうぞ。
石北本線の普通列車では、遠軽の1時間半滞在を経て旭川に20時に着きます。
午後までゆっくり滞在した際は、十勝バスで帯広まで行きましょう。
青春18きっぷなどで札幌へ向かう場合は、新得~新夕張間の特例乗車*7を利用することができます。
皆さんもぜひ、陸別に足を運んでみて下さいね!
(羽ロク)